小児科 すこやかアレルギークリニック

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新規発症
2016/07/25
日曜日は、家族で山の方へ行ってバーベキューをしてきました。

これまでは、あまりそういうことをする機会もなかったのですが、思い立ったが吉日です。土曜の夜、近くのドンキホーテにバーベキューセットを買いにいきました。夜11時までやっているので、便利です。

バーベキューグリルやクーラーボックス、椅子などまとめて買うと、すぐに3万くらいかかってしまうのですね(汗)。お父さんの役目として、炭火起こしがあるでしょうが、最近は煙突効果を利用した火起こしアイテムがあります。実際使ってみると、結構有効です。お試しあれ!。

今年も全国学会を中心に学会発表は4回くらいやりました。秋に2つほど残っていますが、夏は子ども達と遊んじゃおうかと思っています(笑)。

土曜日は、診療が終わったら新潟市へ行きました。勉強会があったのですが、珍しく食物アレルギーの話題が取り上げられていましたので、聞きに行くためです。新潟市までは120キロあるので、勉強に行くには上越市は不便なところですね。

いろいろは話が聞けましたが、印象に残ったのが学校ので食物アレルギーの発症の半分が新規発症ということでした。全国の食物アレルギーの調査によると、2/3は誤食による事故で、残りの1/3が新規発症なのだそうです。

この新規発症について考えてみたいと思っています。私の患者さんで、こんな話があります。

学校のソバ打ち体験学習に10歳のお子さんが参加しました。普段からソバは食べておりました。ソバを食べた後、クラスメートが一緒だったためかかなり騒いだらしいのです。

その後、じんましんが体中に広がり、呼吸困難も出始めました。食物アレルギーがあるとは把握されていなかったため、一番驚いたのは本人と親御さんかもしれません。原因はソバで、運動が引き金を引いた食物依存性運動誘発アナフィラキシーであろうと考えています。

これは防ぎようがなかったのだろうと考えています。このケースはどうでしょうか?。

13歳の中学生だったと思いますが、学校で2回ほど給食後に我慢できない腹痛がみられました。その2回に共通しているのはカシューナッツでした。あまり食べるものではないため、自宅では食べているか定かではありませんでした。

血液検査が陰性だったので、負荷試験を行い、カシューナッツが原因であることを証明しています。

このケースも仕方ない部分もあろうかと思いますが、私の経験ではカシューナッツはアナフィラキシーを起こしやすいため、学校で事前に聞き取り調査が行われていれば、防げたのかもしれません。

ただし、未摂取な食べ物は自宅で食べられるか確認することになり、自宅で具合が悪くなった可能性があります。しかし、学校での誤食事故という点では避けられたのだろうと思っています。

中学生くらいのお子さんが、未摂取の食品があるため、事前に医療機関でアレルギー採血を行うことはいろいろな意味で難しいのだろうと思っています。

このような場合は、難しかったかもしれませんが、例えば小さい頃から卵アレルギーなどがあり、怖がっていろいろなものを食べさせていない事例は結構あります。よくあるのは、エビやカニ、ナッツ類、ソバなどが挙げられます。

この辺の食品を食べられるかどうか曖昧なまま、学校に上がるお子さんは少なくないと思います。こういうお子さんが学校で、給食を食べてアレルギー症状を発症した場合、新規発症と言うのでしょうか?。私はそうではないと考えています。

心配であれば、血液検査を行い、陰性であれば、自宅で少しずつ食べさせてみる。陽性であれば、夏休みを利用して専門医のもとで負荷試験を行い、シロクロをつけておいた方がいいのだろうと思っています。

土曜の研究会で、ある負荷試験実施施設は予約者が多く、5ヶ月待ちなのだそうです。当院は必要があると思えば、すぐに負荷試験をやっているせいか、早くに負荷試験ができる状況です。

ちょうど夏休みに入りましたし、ご希望の方は予約を入れていただければと思っています。

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