食物アレルギー診療において、食物負荷試験はどうしても必要な検査です。 アレルギー関係のホームページで、食物負荷試験を実施している施設が検索できます。ただし、当院は記載がありません。病院しか掲載されていないのです。 もう一つ情報があって、年間の負荷試験の実施件数が書かれています。年間にわずかな件数しかやっていないのに、病院だからと掲載されていることもあり、個人的には「なんだかなぁ」と思っています。 逆に、多くの件数をやっていると、やり慣れているというか、食物アレルギーにチカラを入れていることが分かることになります。 本当にこれだけの情報で十分でしょうか?。 例えば、かかりつけ医から紹介されて、ようやく負荷試験実施施設を受診できることになれたとします。「負荷試験が混雑しているから3ヶ月待ちだ」と言われたとします。3ヶ月無駄に待つことになりませんでしょうか?。 新規に受診した患者さんが負荷試験を受けるのに待つであろう期間というのも、患者さんにとっては有益な情報ではないでしょうか?。例えば、2つの病院があって「1ヶ月待ち」と「3ヶ月待ち」であれば、1ヶ月待ちの病院を受診するのがいいと思っています。 それと、アナフィラキシー ショックを起こした件数も記載すべきでしょう。例えば負荷試験をやっているうちの1割がアナフィラキシー だとすると、敢えて言いますが、やっていることに問題がありそうです。1%でも多いのではないかと個人的には考えています。 これはすぐにでも掲載できる情報だと思っています。ちなみに当院では、待つ期間は0ヶ月、アナフィラキシー はもう2年の間0件です。このように書いてあると、「すぐにでも受診しよう」という思いに至るのではないでしょうか?。 更に、除去が解除になった率も是非とも掲載すべきです。負荷試験の件数が多くても、治っている確率が低ければ、物足りないと患者さんは考えると思うと思います。 重症な患者さんを多く扱う施設だと解除率が下がると思います。しかし、軽症も中等症も多く診ているはずなので、解除率はそれなりに高くなるはずだと思います。 それと、治るまでの期間も「平均○ヶ月」などと記載してあると患者さんには目安になると思います。 患者さんの選び方で解除率は変わってくると思います。例えば、0歳で卵や乳を摂取してアレルギー症状を起こした赤ちゃんですと、当院ではほぼ100%治っていますし、治療期間は平均で12ヶ月でした。 こういう情報を親御さんは欲しているのだろうと考えていますが、いかがでしょうか?。 |
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